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カプリスのかたちをしたアラベスク

小説とか映画とかアニメとかサブカルな文芸界隈。批評未満。すぐにおセンチな気分になる。ご連絡は machahiko1205★gmail.com(★→@)まで。

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かたちにすること

写真(photos) 日記
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友だちのひろしさんの個展があった。茶屋町だった。
 
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ぼくはひろしさんの絵をみたことがなくて、ひろしさんじたいをあまり知っているわけじゃなかったけれど、ぼくがおもっていたひろしさんとは違ったイメージの絵が多かった。それはいいことだとおもった。
 
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シャガールみたいだな、とおもってひろしさんに聞いたら、ひろしさんはシャガールが好きだといった。2年くらい前、京都であったシャガール展でみたサーカスの絵が、ひろしさんはとても好きだといった。ぼくもそのシャガール展にいっていた。それをいって満足したことはおぼえている、だけど、なにがどうよかったのかをおもいだせなかった。ぼくは絵のことがわからない。絵のことがわからないというのは、絵のことを考えることばをぼくが持っていないということで、その、絵画を考える言語、というものがないからぼくは絵のことを詳細に憶えることができない。
 
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ぼくはじぶんが絵のことを考える言語を持たないがゆえに、ひろしさんの絵をいつか忘れてしまうかもしれなくて怖くなった。写真を撮らせてもらうと、本物のひろしさんの絵と色が違った。
 
展示されていた絵は絵の全てにはタイトルがついてなくて、タイトルがないことですべての絵が、画廊全体が作品としての統一感があって、名前のない絵本のなかにいるみたいだった。
だいたい10ヶ月くらいかかった、とひろしさんはいった。絵の枚数は数えていないけど、それでもぼくにとって絵の枚数は多いとおもえて、10ヶ月でひとがこれだけ豊かに発想できるんだと感動してしまった。だからこそ作品数の多さ、それをひとつのかたちとして提示できることか尊いとおもえた。たぶん、なにかしらの想起ならば、だれでもできる、だれでもできることに価値がないというわけじゃないけれど、しかしだれにでもできることを、作品というかたちにまとめあげることができるひとは、きっと少ない。ひろしさんはそれをしようとする意思を強く持っているひとだとおもった。ぼくはじぶんが情けなくおもえた、ぼくはここ10ヶ月でなにもかたちにできていない。
 
 
ひろしさんともっと喋りたいな、とおもいつつも、たぶんお互いに口下手な感じで、もどかしい会話になっていた気がする。もどかしいまま画廊を出た。そのあと攻殻機動隊の映画を見て家に帰ったら。晩ご飯は焼きそばだった。
 
 

 

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