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カプリスのかたちをしたアラベスク

小説とか映画とかアニメとかサブカルな文芸界隈。批評未満。すぐにおセンチな気分になる。ご連絡は machahiko1205★gmail.com(★→@)まで。

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いまははむかしより英語の勉強がしやすくなったのか?――ことばの有機的なつながり

日記 科学

なんでもいいから、

ただひたすら機械的に暗記をしたい。

 

先週くらいにそんなことをおもった。きっかけというのが、職場で

「30すぎたらなかなか勉強なんてできない。憶えるってことがとにかくきつい」

というようなことをきいたからなのだけど、じっさいにアラサ―と呼ばれる歳になってみるとそれがありありと理解できてしまう。大学院までいって<勉強>をしていた身からすると、勉強はたのしい。というか、知識を身につけるというのが楽しいし、じぶんの正しいと信じるものからスタートして、いままで考えたこともなかったようなことを考えられるようになるというのが、すごく楽しい。…というのは研究の話なのだけど、ここでいわれた<勉強>は、受験勉強みたいなかんじのイメージに近い。

どっかの脳科学を信じるわけじゃないけれど、脳みそをちゃんと使わないとなーみたいな危機感はあって、それというのもやっぱり「ふだん頭ぜんぜん使ってない!」っていう実感があるからなのだ。もちろん、仕事は仕事で頭を使わなきゃできないし、読書もまたしかりなのだけど、仕事でも読書でも創作でも使っていない頭の機能がある。それが暗記なのだ。だから単純に、よし暗記でもすっか!となったわけである。

 

 

「英単語」というチョイス

暗記するならなんでもいいかーという程度に考えていたのだけど、いざなにを暗記するか…となったとき、最初に思いついたのが円周率だった。その理由は「もっとも内容が無いから」だったのだけれど、しばらく考えて、その理由ゆえにやめた。森博司のなんかの小説で、

「なんで円周率なんて意味のないものを計算するんですか?」

「意味のないもの計算するほど人間的な行為はない」

みたいなやりとりがあったような気がするのだけど、この「意味がない」ということばは「人間の価値観では意味を捕えることなど不可能だ」ともいえそうなかんじで好きなのだけれども、いざ無意味を実践しようとなるとなかなかどうして、むなしいのだ。サラリーマンをひとたびはじめてしまうと、どうしても「効率」やら「実用性」やらが頭にちらついてしまうし、円周率の使い道なんてせいぜい宴会で、

「俺、円周率、小数点以下1000桁暗唱できます!」

といったところで、その特技を披露するにもあまりに時間がかかりすぎる。一発芸としては最悪のコスパだ。

また、それなりに意味のある暗記にするにも、「いかにも資格勉強!」感も避けたかった。カッコつけたいいかたをすれば、「社会で生きていくためのスキル」を身につけるのはごめんだ。あるにこしたことはないとはいえ、処世術としての知識というのは個人的にうしろめたいものがある。

そんなわけで、

  1. それなりに意味がない
  2. それなりに意味がないわけでもない

のちょうどいいかんじの位置にあるのが、ぼくにとっては「英単語」だった。

それに、最近英文のニュースを開いたとき、ナナメ読みが利かなくなっているとかいう次元以前に、ぜんぜん読めなくなっていたことが単純にショックだったということもある。

 

じっさいに「英単語暗記」を始めてみた。

所詮ぼくの英語はスイーツ(笑)なので、真面目に必死こいてはやるつもりはない。

他の方の英語学習ブログなんかみると、「すげーまじめだ…」と息をのんだ。ぼくにはとてもできそうにない。

usakame-eigo.hatenablog.jp

kazuuiword.hatenablog.com

nilbia.hatenablog.com

 

とはいえ、かれこれ約10年前、受験生だったぼくは結構必死に英語を勉強していた。そのときに使っていた単語帳は「速読英単語<必修編>」「速読英単語<上級編>」「ターゲット1900」の3冊だった。…といってもぜんぶ姉だの先輩だの学校からだののもらい物で、ほとんどメインでつかっていたのは「速読英単語」の方で、単語を覚えるというよりは、書いてある文章の内容を覚える、みたいな感じで、がっつり暗記するかんじでは使ってなかった(そもそも暗記が嫌いで、できるだけ避けていた)。ターゲットはたまに適当なページを開いて、知らない単語がどれだけあるかのチェックに使っていたくらい。

 

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速読英単語 上級編 改訂第4版

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しかしいまそれらが手元にあるわけもなく、新たに買うのも高いし嫌だった。そこで、iPhoneアプリを使って英単語を覚えることにした。無料だし、かさばらないし。

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チョイスがTOEICなのは、大学受験のときに暗記した英単語とあんまり被らなそうだから、というのが理由で、TOEICを受験する気はまったくない。

毎日会社の行きと帰りは無心にこのアプリで英単語を暗記し続けている。通勤のときは座れないことが多いので、スマホだと楽に観れるのがとても助かる。それに、一番感心したのがイヤホンをつければ発音のチェックもできることだ。…っていまからしたら、音声機能なんてすごくあたりまえなのだけど、10年前のぼくは「発音の勉強が特定の場所でしかできない(=めんどくさい)」ということにだいぶ悩んでいた。でもいまはスマホでタップすれば、簡単に発音チェックできちゃうのね。10年前に欲しかった。

そんなこんなで、

  1. 極端に電車が混んでいない限り、楽に開くことができる手ごろさ
  2. 単語帳(スマホアプリ)を開きながら同時に発音チェックもできるスピード感

という2点から、ずいぶん英語が勉強しやすくなったもんだと感心した。

 

ただ、それだけで英語学習はいいわけではない。

ぼくの今回の目的は、ひたすら無味乾燥な暗記を継続することにあるので別にどーでもいいけれど、この単語帳アプリじたいは(当然ながら)万能ではない。使ってみて感じるのは、語法に関する解説の浅さだ。浅いどころか、語法の解説は存在しない。

たとえばこういう英文があったとする。

She declined his "オフパコ" offer.

この英文は素朴に和訳すると、

彼女は彼のオフパコの申し出を断った。

になるが、"decline"という動詞のニュアンスをとらえて和訳すると、

彼女は彼のオフパコの申し出を丁重に断った。

となる。ことばというのはTPOがめちゃくちゃ大事で、たとえ表面上の意味がおなじ「~を断る」という単語にしても、ひとつひとつ区別して憶えなくては、言語を勉強していてだいぶむなしい。

"decline" 、"refuse"、"reject"、"turn down"、"deny" etc...

これらはニュアンスまでまとめて憶えてしまった方が、今後続く長い英語学習のためにはずっといい。もっといえば、英語にとっての「てにをは」になる自動詞か他動詞かというのも、きちんと把握しなくちゃ単語を憶える意味がないのだ。

 

使っているアプリは英単語が画面に表れて、日本語がその下に4つ現れ「正しいものを選択しなさい」的なクイズ感覚でこなしていくのだけれども、用法例としての例文はあっても、単語そのものをもう少し解説してもいいんじゃないか、とおもう。が、それはたぶんスマホアプリの守備範囲じゃないのだろう。スマホアプリはあくまで簡易性・利便性を追求したサプリメント的な教材という立場でしかないと、作った側も理解しているのかもしれない。細かい語法の解説とかいちいち挟み込んでいたら、素早く多量の単語をさばいていくスピード感が損なわれてしまう気がする(まぁ、ぼくが使っているのが単に無料アプリのみというのもあるけれど)。

ただ、そのスピード感や利便性に特化した媒体のみの学習になってしまうと、上に挙げた「~を断る」という単語を背景にしたようなことばのネットワークが断ち切られてしまうかもしれない。もちろんこれは極論だけど、英語学習ではやはり時間をかけてじっくり分厚い文法書を読み込んでいく必要は絶対にあるとおもう。

 

最後に、ぼくがすきな例文を紹介。

  1. Let's go to our company when it stops raining.
  2. Let's go to our company if it stops raining.

ここでの "when" と "if" の違いはだいぶおもしろい。

語学っておもしろい!とかんじる良い例文です。

答えは次の更新で気が向いたら書きます。

 

 

他にこんな記事も書いてます。

 

bibibi-sasa-1205.hatenablog.com

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