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カプリスのかたちをしたアラベスク

このブログはフィクションです。詳しくはプロフィール参照。

【最近のできごと】

西崎憲主宰の電子書籍レーベル「惑星と口笛ブックス」より
小説・詩・短歌のアンソロジー「ヒドゥン・オーサーズ」が5月中旬くらいに発売されます。
ぼくは大滝瓶太として「二十一世紀の作者不明」という短編小説を寄稿しました。

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子どもと読書/識字のおもいで

息子うぇい太郎はさいきん本が好きだ。

嫁氏と絵本の読み聞かせでもしようかと話して、「アンパンマンのいないいないばあ」を買ってきた。

ばぁ! (アンパンマンのいないいないばぁ (1))

ばぁ! (アンパンマンのいないいないばぁ (1))

 

買ってきたのは1ヶ月くらい前なのだけれど、ちょくちょく読んでいたら、これがなかなかよくウケる。オヤジの「いないいないばあ」よりも、かれは2次元の「いないいないばあ」を好む。はやくもオタクへの階段を一歩登ってしまっているようだ。

さいきんはじぶんから読んでくれというような動きを見せる。赤ん坊のアピールはほとんど「泣く」という方法に限られていたのだけれど、昨日とかはじぶんで本を開こうとする。が、手先の器用さが伴わないので、本をつかみ、振り上げて振り下ろし、アンパンマンをバイキンマンのように痛めつけているといった格好。それはそれで見てられないので、そこからかれが納得するまで「無限アンパンマンのいないいないばあ」が始まる。

この、好きなものに執着する姿勢を見ると、なんだかじぶんの小さなころをおもいだしてしまうのだった。

 

 

ウルトラマン怪獣図鑑でおぼえた

ぼくはといえば、ずいぶん物覚えの悪い子どもだったみたいで、母と祖母は小学校に上がる前になんとかぼくにひらがなをおぼえさせたかったようだけれど、なにをやっても上手くいかない。2つ上の姉は、与えられたものをそつなくこなすタイプだったので(その後もそうだ。「三つ子の魂百まで」とはよく言ったものだ)、パズルやらそこらへんの広告やらチャレンジやらでさっさとおぼえてしまった。

母はそれとおなじ流れでぼくに字を覚えさせようとしたけれど、そもそも興味すら持たず、一向に手をつけなかったらしい。

そこで家族で本屋に行ったとき、幼いまちゃひこ少年はウルトラマン怪獣図鑑を指差してギャン泣きしたという。 

円谷プロ全怪獣図鑑

円谷プロ全怪獣図鑑

 

 (さすがに27年ほど前のやつはなかった)

 

当時は平成ウルトラマンとかなかったので、確かエイティとかレオとか、そのあたりまでだったとおもう、初代からそこまでのすべての怪獣が載っている(そしてウルトラQもカバーしていた)オールカラーの図鑑。

結構値段がしたため、母はずっと「ダメ!」の一点張りだったけれど、見かねた父が無言でその図鑑を手に取り、レジに持っていったという。

その日の夜から、我が家では「無限ウルトラ怪獣図鑑」の時間が設けられ、ひどい時には1日中読まされたらしい。

その甲斐あってかまちゃひこ少年は小学校に上がる前に、「すべてのひらがな」「すべてのカタカナ」「星人」という漢字を覚えることができた。

「好きなものこそ上手なれ」ということわざがあるけれども、ぼくの場合は好きなものしかできない子として、その後もずっとそうだったのでやはり「三つ子の魂百まで」とはよく言ったものだ。

 

子どもを持って、

そしてぼくもまた、膝に息子を乗せて絵本を読むようになったけれど、「いないいないばあ」の「ばあ」の部分で息子がうれしそうにこっちを振り返るのがたのしい。

本好きにはなってもらいたいと思うけれど、過剰な読書家は往々にして低所得者なので、ぼくの子どもであるからこそそこだけはやはり気がかり。

 

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