カプリスのかたちをしたアラベスク

このブログはフィクションです。詳しくはプロフィール参照。

【最近のできごと】

文学ムック「たべるのがおそい」の編集などを手がける西崎憲主宰の電子書籍レーベル「惑星と口笛ブックス」より
ぼくの初の単著となる短編集「コロニアルタイム」が発売されました。

また同レーベルより発売中のアンソロジー
「ヒドゥン・オーサーズ」

にも短編を寄稿しています。
この本は新潮社が発行している雑誌「波 2017年7月号」で
王様のブランチでおなじみの書評家・滝井朝世さんにも取り上げていただいています。


第53回文藝賞の授賞式にいってきたのでパリピレポートを書くよ!

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きのう10月24日の午後6時から、御茶ノ水の山の上ホテルで文藝賞の授賞式にいってきた。今回の上京のメインイベントはこれに出てくることだった。なにがいつどう起こるかなんてだれにもわからない。なのできょうは

「親しい友人がなんかわけわからないデカいパーティーの主役になったときの対処法」

の一環としてこの記事を書いてみる。

 

そもそも文藝賞とは、河出書房新社が主催する公募文学賞で、日本の「純文学における5大新人賞」といわれる。新人賞についてはぼくの過去記事を参照してください。

 

www.waka-macha.com

 

純文学とはなにか、ってはなしをよく聞いたりふっかけられたりするのだけど、どうやら内容的なくくりみたいなのは明確になくて、ほんとにシステマティックに「文藝」「文學界」「群像」「新潮」「すばる」に掲載された作品、くらいにしかぼくは考えていない。あまり純文学!みたいなものは現代文学を読んだり考えたらするうえで重要な働きを果たしているわけではない気がするし、あくまでもそういう呼び名は本の売り方というところで重視されているんじゃないかとおもう。

 

さて、15時前くらい明治大学で友だちと待ち合わせをしていて、ちょうど落ち合ってちんたら歩いていたらいきなり後ろから声をかけられてびっくりした。ふりかえったらちっさいおじさんがいた。とおもったら受賞者の町屋良平さんだった。15時に会場入りとのことらしかった。町屋さんは蝶ネクタイを好んでつけるひとだから今日も蝶ネクタイかな??とおもったけど、ふつうのネクタイのすこしおしゃれなやつに、なんの変哲もない黒いスーツを着ていた。ぼくのなかのピーコはとくに暴れ出さなかった。

 

目次

 

安全な服装について

どんな雰囲気なのか、どれくらいのひとがくるのかよくわからないし、服装もなにを着ていけばいいのかわからなかった。

パーティーなので結婚式の二次会的なやつを想定していけばまずまちがいない。

……なんていってしまうとこれで話が終わってしまうのだけど、ぶっちゃけ堅苦しい服装なんてしたくない。できれば普段着でいってヨッスみたいなほうがいいじゃん。すくなくともぼくはそうだ。だけどそれは嫁に止められた。今回はフリーライターとしてじゃなくて町屋の友人としての出席だから、町屋に恥をかかせないような服装でいけと。そういわれるとそういう気がするので、結局はサラリーマン時代にさんざんぼくを苦しめたスーツに袖をとおすことになった。

 

服装はだいたいその分野の性格を反映する

大学院生のときしょっちゅう学会のレセプションに出席したのだけど、研究分野によって服装がちがったのをおぼえている。それが顕著だったのが流体力学学会だった。

流体力学では数学畑の研究者から工学畑の研究者まで幅広くいるのだけれど、数学のひとはラフな格好で、なかには「半袖半パン100円のビーサン」なんてひともいた。工学のひとは会社がらみも多いせいかだいたいスーツでした。

今回のパーティでは、出版社や書店関係の方が多いと聞いていたのですが、基本的にスーツ姿の方が多かった。

で、ところどころデニムとか、作業着っぽいものとか、ニット帽とか、なんだかよくわからない服装のひとが混ざってましたが、それはだいたい作家のひとでした。作家の方は女性でも、特にパーティー仕様にはしてきてなかったようにおもいます。

 

進行

はじまったらまずこんなかんじ。

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部屋の広さと人数があってない感やばい。

応募統計データが発表されて、おもしろかったのが「応募者の最高年齢は91歳」というもの。生きてるだけで文学じゃん、みたいな適当なことをおもってすぐ忘れた。

それから選考委員(斎藤美奈子氏、藤沢周氏、保坂和志氏、町田康氏)の講評があって、それぞれがそれぞれのキャラクターのとおりの話芸を見せていた。保坂和志大先生なんて、もうほとんど酔っ払いだった。今回、小説家のひとでとにかくひと目見てみたかったのがこの「ほさっしー」だった。でもぜったいしゃべりたくない。とおくで見ていたいみたいなかんじ。

ほさっしーは村上春樹に似ている。

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村上春樹本人もみたことがあるけれど、あんまりにていなかった。

 

お食事

ブュッフェ形式。お寿司があったはずなのに挨拶とかしてたら一瞬で消えた。文学賞レースだけでなく、食事をも激戦でした。

テレビでおなじみの羽田圭介さんが、パーティー終了間際にわずかにのこっていた食事(主に肉)をひたすら処理していた。処理ってんなーっておもった。羽田さんも文藝賞の出身者だ。

黒冷水 (河出文庫)

黒冷水 (河出文庫)

 

 

おしゃべりしたひと(作家さん)

いろんな方と話しましたが、みんな書くと長くなるので。

 

あと、このパーティーにははてなブロガーの三星円さんもいました。

www.mihoshiblog.com

はてなのお友だちのために補足すると、三星さんは有名ブロガーちきりんさんのインタビューでちょっと有名になりましたね。彼女のブログの書評は非常にレベルが高いのでオススメです。

まあ、三星ねえさんはもともと友だちで前日も一緒に飲んでたんですけどね。ぼくの足りない社交性は彼女がカバーしてくれました。

なんか、三星ねえさんは記念写真のシャッターを芥川賞作家の滝口悠生さんにさせていました。強い!

 

あとはぼくの創作仲間や、早稲田文学で働きながら、批評・創作サークル「いぬのせなか座」を主催する山本浩貴とも一緒にふらふらしてました。

inunosenakaza.com

かれとはかれこれ6年か7年の付き合いになるのですが、あたらしくつくるものの全てで強烈なおどろきを与えてくれます。ちなみに、町屋良平さんがさいきん読んでた小説はかれの作品とのことです。

 

谷崎由依さん

翻訳家で作家の谷崎さんは会場入り口でばったりあった。谷崎さんの最新の長編小説は、「青が破れる」と同じ文藝に掲載されています。

じつは以前から知り合いだったけど、会うのは3年ぶりだったから、お久しぶりですぅ〜という話をした。facebookでみた的なそれがこうみたいなこともすこししゃべった。

いまおもったら子どもが生まれたことを報告しそびれていた。谷崎さん、ぼくもおやじになりました。

 谷崎さんの最新の翻訳がこちら。

あたらしい名前

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  • 作者: ノヴァイオレットブラワヨ,NoViolet Bulawayo,谷崎由依
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2016/07/22
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る
 

 

 

西崎憲さん

翻訳家で作家で編集者、文章表現だけでなく音楽でも活躍される多才な西崎さん。最近だと「たべるのがおそい」で注目を集めています。

文学ムック たべるのがおそい vol.2

文学ムック たべるのがおそい vol.2

  • 作者: 金原瑞人,石川美南,宮内悠介,円城塔,やくしまるえつこ,西崎憲,穂村弘,大前粟生,津村記久子,森見登美彦,四元康祐,今橋愛,岡野大嗣,瀬戸夏子,吉野裕之,倉本さおり,中野善夫,ヤンヴァイス,アンナカヴァン,阿部賢一
  • 出版社/メーカー: 書肆侃侃房
  • 発売日: 2016/10/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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www.waka-macha.com

 

じつはちょっとしたあれこれがあって、パーティー前にお会いはしていました。西崎さんのしゃべり方はとてもやさしい。やさしさが服着て歩いているみたいなお方。半分しかやさしさじゃないバファリンなんて敵ではなかった。

あと、すっごいボクシング強そうな顔だともおもった。

 

仙田学さん

早稲田文学新人賞でデビューし、作家として活躍されている仙田さん。文藝の前号では傑作「愛と愛と愛」を発表されていた。

じつはこの作品に関して、ぼくもブログで取り上げている。仙田さんはTwitter経由でこのブログの書評も読んでくださっていて、とてもよろこんでいただけてうれしかった。ありがとう合戦がそこですこしはじまった。

www.waka-macha.com

仙田さんとはTwitterでなんどかやりとりをしたことがあった。仙田さんのツイートは餃子を買って帰るはなしが多い。餃子の話をしたかったのだけど、うまく話せなかった。仙田さんと王将に行く会とかしたい。

 

山崎ナオコーラさん

文藝賞の先輩で「人のセックスを笑うな」で受賞。この作品は映画化もされ、ナオコーラさんの名前をみるみる有名にして、多くの読者を獲得しました。いまや文句なしの人気作家。

……ですがね。まちゃひこはナオコーラさんをdisった記事を書いていたんですよね。いや。disではない。ないのだけど、否定的な意見をいいました。

www.waka-macha.com

あるときTwitterで、山崎ナオコーラさんからリプが飛んできたんです。

 

 いやあ、もうそのときから機会があれば謝りたいとおもっていました。このやりとりの話をナオコーラさんにすると、

「……っ!!!!あ〜〜〜!!」

というリアクションをされていました。ちなみにナオコーラさんからは

「否定でも肯定でも、きちんと批評されることが大切だと考えますので、わたしはうれしかったです」

と、大人コメントをいただきました。

なのでこらからもぼくは素直な書評を心がけたいとおもいます。

 

まとめ

町屋良平は身長が低すぎてどこにも見当たらなかった。

受賞作「青が破れる」はこちらから読めます↓